過酸化ベンゾイル((C₆H₅CO)₂O₂)とは
第5類(有機過酸化物)に分類され、乙種第5類試験で重要です。白色粉末の物質で、プラスチック・ゴムの製造時の重合触媒として広く使用されます。分子内に不安定なペルオキシ結合(O-O)を持つため、加熱・衝撃で容易に分解し爆発的に反応します。
(1) 第一種自己反応性物質に当たり、指定数量は10kgです。
性状のポイント
- (2) 白色の微粉末で、ほぼ無臭
- (3) 水に不溶、有機溶媒に低溶解性
- (4) 加熱・衝撃・摩擦で急速に分解し、火災や爆発の危険がある
- (5) 自己反応性:分子内の酸素を放出して自己燃焼が可能
- (6) 湿潤状態(水を含む)で保存して反応性を低下させる
覚え方・ひっかけ
過酸化ベンゾイルは「有機過酸化物の代表」で、ニトログリセリン(硝酸エステル)とは別の自己反応性物質です。両者の区別は「分子構造」:硝酸エステルはNO₂基を含み、有機過酸化物はO-O結合を含みます。いずれも加熱で爆発し、消火は大量の水による冷却が唯一の手段です。ひっかけは「過酸化物だから水で危険」ではなく、むしろ「湿潤保存が必須」である点。乾燥で反応性が上昇するため、保管時に除湿は禁物です。
出典・参考
- 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」ジベンゾイルペルオキシド(過酸化ベンゾイル)SDS(CAS 94-36-0)
- 総務省消防庁 危険物の判定に関する資料