事故時の措置

最終更新日: 2026-07-26

事故時の措置

製造所等で危険物の流出その他の事故が起きたときに、誰が何をしなければならないかを定めるのが消防法第16条の3です。立場によって義務が違う点が最大のポイントです。

事故発生時の2つの義務(消防法第16条の3第1項・第2項)

誰が何を
製造所・貯蔵所・取扱所の所有者・管理者・占有者直ちに、引き続く危険物の流出および拡散の防止、流出した危険物の除去その他災害の発生の防止のための応急の措置を講ずる
その事態を発見した者直ちに、その旨を消防署、市町村長の指定した場所、警察署または海上警備救難機関通報する
  • (1) 製造所等で危険物の流出その他の事故が発生したときは、所有者・管理者・占有者が直ちに、引き続く流出および拡散の防止、流出した危険物の除去その他災害の発生の防止のための応急の措置を講じなければならない。e-Gov「消防法 第16条の3第1項」
  • (2) 事故を発見した者は、直ちにその旨を消防署、市町村長の指定した場所、警察署または海上警備救難機関に通報しなければならない。通報義務は所有者等に限られず、発見者に課される。e-Gov「消防法 第16条の3第2項」

「所有者等だけが通報する」「発見者が単独で危険物を除去する」という整理ではありません。応急措置=所有者等/通報=発見者と切り分けて覚えます。

応急措置命令(消防法第16条の3第3項・第4項)

事故時は自主的な初動が先で、行政命令が出るまで何もしなくてよいわけではありません。

代執行(消防法第16条の3第5項)

  • (4) 応急措置を命じられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき、または期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法の定めるところに従い、消防事務に従事する職員または第三者にその措置をとらせることができる。e-Gov「消防法 第16条の3第5項」

移動タンク貯蔵所の停止と免状の提示(消防法第16条の5第2項)

立入検査等(消防法第16条の5第1項)

  • (6) 市町村長等は、危険物の貯蔵・取扱いに伴う火災の防止のため必要があると認めるときは、指定数量以上の危険物を貯蔵し、または取り扱っていると認められるすべての場所の所有者等に資料の提出を命じ、報告を求め、消防事務に従事する職員に立ち入って検査・質問させ、試験のため必要な最少限度の数量に限り危険物または危険物の疑いのある物を収去させることができる。e-Gov「消防法 第16条の5第1項」

対象が「許可を受けた製造所等」ではなく「指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱っていると認められるすべての場所」である点に注意します。

試験での頻出ポイント

  • 応急措置は所有者・管理者・占有者、通報は発見した者。この主体の違いが最頻出です。
  • 通報先は「消防署、市町村長の指定した場所、警察署、海上警備救難機関」の4つ。海上警備救難機関(海上保安庁)が抜けている選択肢に注意します。
  • 応急措置命令の主体は、移動タンク貯蔵所以外は市町村長等移動タンク貯蔵所市町村長です。
  • 走行中の移動タンク貯蔵所を停止させて免状の提示を求められるのは、消防吏員または警察官です。市町村長ではありません。
  • 立入検査の対象は「指定数量以上を扱うと認められるすべての場所」で、許可を受けていない場所も含みます。

出典・参考

事故時の措置に関する問題