危険物取扱者免状

最終更新日: 2026-07-25

危険物取扱者免状

(1) 危険物取扱者免状は甲種・乙種・丙種の3種類です。「一種・二種・三種」や「特級」といった区分はありません。免状は、危険物取扱者試験に合格した者に対し、試験を行った都道府県知事が交付します(消防法第13条の2)。免状は全国で有効で、交付を受けた都道府県の中だけで通用するものではありません。

取り扱える範囲と立会いの範囲

(2) 甲種危険物取扱者は全類、乙種は免状に指定された類、丙種は指定された第4類危険物について、法令で認められた範囲の取扱作業を行います。無資格者が危険物を取り扱う場合は、甲種または該当する乙種取扱者の立会いが必要です(消防法第13条)。

(3) 種類ごとの範囲は次のとおりです。「取り扱えるか」と「立ち会えるか」は別なので、丙種の行で区別を確認します。

免状の種類取り扱える危険物無資格者の取扱作業への立会い
甲種第1類から第6類までのすべてできる
乙種免状に指定された類のみできる(指定された類の範囲で)
丙種指定された第4類危険物(ガソリン灯油軽油第3石油類のうち重油・潤滑油および引火点130℃以上のもの、第4石油類動植物油類できない

(4) 丙種危険物取扱者は、取扱作業そのものは行えますが、危険物取扱作業の立会いはできず、危険物保安監督者にもなれません危険物保安監督者は甲種または乙種で6か月以上の実務経験が要件)。一方、定期点検は丙種でも行えます。「できないこと」を立会いと保安監督者に絞って覚えます。

書換えと再交付

(5) 免状の記載事項に変更が生じたときは、免状を交付した都道府県知事または居住地・勤務地を管轄する都道府県知事に、遅滞なく書換えを申請します(危険物の規制に関する政令第34条)。「1年以内」「14日以内」といった猶予期間はありません。

(6) 免状に貼る写真は、撮影から10年を超えないようにします。記載事項の変更がなくても、写真は令第33条第5号・規則第51条第2項により免状の記載事項とされているため、撮影から10年を超える前に書換えを申請します。免状そのものに有効期限があるわけではなく、あくまで「記載事項である写真の書換え」である点に注意します。

(7) 免状を亡失・滅失・汚損・破損したときは、その免状の交付または書換えをした都道府県知事に再交付を申請できます(危険物の規制に関する政令第35条第1項)。書換えと違って居住地・勤務地の知事は申請先になりません。市町村長・消防署長への申請ではなく、試験を受け直す必要もありません。汚損・破損による再交付では、申請書にその免状を添えて提出します(同条第2項)。

(8) 亡失により再交付を受けた者が、亡失した免状を発見したときは、発見した免状を10日以内に再交付を受けた都道府県知事へ提出します(同条第3項)。30日でも14日でもなく10日、また「破棄すればよい」でもありません。

(9) 書換えと再交付は原因が異なります。記載事項の変更・写真の期限は書換え、亡失・滅失・汚損・破損は再交付です。混同しやすいので、「中身が変わった=書換え/物がなくなった・傷んだ=再交付」で切り分けます。

携帯義務

(10) 移動タンク貯蔵所で危険物を移送するときは、その危険物を取り扱うことができる危険物取扱者が乗車し、免状を携帯しなければなりません(消防法第16条の2)。免状の携帯義務が課されるのはこの移送の場面で、製造所等での取扱作業一般に常時携帯が義務づけられているわけではありません。

根拠:消防法第13条・第13条の2・第13条の3・第16条の2危険物の規制に関する政令第32条から第35条危険物の規制に関する規則第49条・第51条から第53条

危険物取扱者免状に関する問題