製造所等
指定数量以上の危険物を製造・貯蔵・取り扱う施設は、製造所、貯蔵所、取扱所に区分されます。さらに貯蔵所・取扱所には施設形態ごとの区分があり、位置・構造・設備の基準も異なります。
学習は「施設の区分を判定する」「共通する保安距離・保有空地を確認する」「各施設固有の技術基準を比較する」の順に進めると整理しやすくなります。施設名だけでなく、何をどの設備で行う施設かを結び付けて覚えることが重要です。
主な根拠は消防法第10条と危険物の規制に関する政令第9条から第19条です。
製造所等の3区分
(1) 製造所等は、製造所・貯蔵所・取扱所の3区分です。e-Gov「消防法第10条」
製造所等は、危険物を製造する目的の「製造所」、貯蔵する目的の「貯蔵所」、取り扱う目的の「取扱所」に大別されます(消防法第10条)。
保安距離と保有空地の要否(施設別の比較)
保安距離と保有空地はどちらも「位置」の基準ですが、必要になる施設の範囲が違います。両者を並べた表で覚えます。
| 製造所等 | 保安距離 | 保有空地 |
|---|---|---|
| 製造所 | 必要 | 必要 |
| 屋内貯蔵所 | 必要 | 必要 |
| 屋外貯蔵所 | 必要 | 必要 |
| 屋外タンク貯蔵所 | 必要 | 必要 |
| 一般取扱所 | 必要 | 必要 |
| 簡易タンク貯蔵所(屋外に設置するもの) | 不要 | 必要 |
| 簡易タンク貯蔵所(専用室内に設置するもの) | 不要 | 不要(タンクと壁との間に0.5m以上の間隔) |
| 屋内タンク貯蔵所 | 不要 | 不要 |
| 地下タンク貯蔵所 | 不要 | 不要 |
| 移動タンク貯蔵所 | 不要 | 不要 |
| 給油取扱所 | 不要 | 不要(給油空地・注油空地は別制度) |
| 販売取扱所(第一種・第二種) | 不要 | 不要 |
| 移送取扱所 | 政令上は不要 | 政令上は不要(地上設置の配管は規則第28条の16による空地) |
- (2) 保安距離と保有空地の両方が必要なのは、製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所の5施設である。e-Gov「危険物の規制に関する政令 第9条・第10条・第11条・第16条・第19条」
- (3) 保有空地だけが必要なのは、屋外に設置する簡易タンク貯蔵所である(周囲に1m以上)。保安距離だけが必要な施設は存在しない。e-Gov「危険物の規制に関する政令 第14条第4号」
- (4) 屋内タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・給油取扱所・販売取扱所は、保安距離も保有空地もいずれも不要である。e-Gov「危険物の規制に関する政令 第12条・第13条・第15条・第17条・第18条」
覚え方は「保安距離が必要なら保有空地も必要(5施設)。そこに屋外の簡易タンク貯蔵所だけが空地側に加わって6施設」です。逆(保有空地が必要なら保安距離も必要)は成り立ちません。