炎色反応
炎色反応は金属元素などを炎に入れたとき、励起された電子が低いエネルギー状態へ戻る際に固有の色を示す現象です。物質の判別に使われ、危険物では第1類・第3類に含まれる金属元素の識別につながります。
一覧表
| 元素 | 記号 | 炎色 | 危険物での例 |
|---|---|---|---|
| リチウム | Li | 赤(深赤色) | 第3類 リチウム |
| ナトリウム | Na | 黄 | 第3類 ナトリウム、第1類 硝酸ナトリウム・過酸化ナトリウム |
| カリウム | K | 赤紫 | 第3類 カリウム、第1類 硝酸カリウム・過酸化カリウム・塩素酸カリウム |
| 銅 | Cu | 青緑 | ― |
| カルシウム | Ca | 橙赤 | 第3類 炭化カルシウム・リン化カルシウム |
| ストロンチウム | Sr | 紅 | ― |
| バリウム | Ba | 黄緑 | 第1類 過酸化バリウム |
覚え方の語呂として「リアカーなきK村、動力借りるとうする(Li赤・Na黄・K紫・Cu緑・Ca橙・Sr紅・Ba黄緑)」がよく使われます。
炎色反応の体系的比較
- (1) 炎色は元素固有の発光スペクトルに由来し、化合物全体の色ではなく主に金属元素を識別する。(山口大学「各実験の解説・炎色反応」・NIST Atomic Spectra Database)
- (2) Liは赤色(深赤色)。
- (3) Naは黄色。(山口大学「炎色反応の例」・消防試験研究センター「甲種公開問題」PDF・問23)
- (4) Kは赤紫色。(山口大学「炎色反応の例」・消防試験研究センター「甲種公開問題」PDF・問23)
- (5) Caは橙赤色。(山口大学「炎色反応の例」・消防試験研究センター「甲種公開問題」PDF・問23)
- (6) Srは紅色。(中央農業大学校「金属の炎色反応」%20%E9%9D%92%E7%B7%91%20%E6%A9%99%E8%B5%A4(%E6%A9%99)%20%E7%B4%85%20%E9%BB%84%E7%B7%91)・消防試験研究センター「甲種公開問題」PDF・問23)
- (7) Baは黄緑色。(中央農業大学校「金属の炎色反応」%20%E9%9D%92%E7%B7%91%20%E6%A9%99%E8%B5%A4(%E6%A9%99)%20%E7%B4%85%20%E9%BB%84%E7%B7%91)・大同大学「2019年度入試問題」PDF・化学 問5)
- (8) Cuは青緑色。(山口大学「炎色反応の例」・消防試験研究センター「甲種公開問題」PDF・問23)
- (9) Naの黄色、Kの赤紫色、Baの黄緑色を軸にし、Caの橙赤色とSrの紅色を区別する。(中央農業大学校「金属の炎色反応」%20%E9%9D%92%E7%B7%91%20%E6%A9%99%E8%B5%A4(%E6%A9%99)%20%E7%B4%85%20%E9%BB%84%E7%B7%91))
危険物との関係
- (10) アルカリ金属・アルカリ土類金属を含む第1類(硝酸塩類・過酸化物など)や第3類(カリウム・ナトリウム・リチウムなど)は、炎色反応で金属元素を識別できる。ナトリウムの黄色、カリウムの赤紫色は代表的である。消防試験研究センター「甲種公開問題」
- (11) 炎色反応は金属元素を識別するもので、ガソリンや灯油のような第4類の有機化合物の判別には使えない。第4類の識別には引火点・比重・水溶性などの物性を用いる。NIST Atomic Spectra Database
試験での頻出ポイント
- Na(黄)・K(赤紫)・Ba(黄緑)を軸に、Ca(橙赤)とSr(紅)、Li(赤)を区別します。
- 色と元素を入れ替えた組合せ問題が定番です。
- 炎色反応は金属元素の識別に使うもので、第4類の有機化合物には使えません。
出典・参考
- 一般財団法人消防試験研究センター 甲種公開問題(炎色反応の組合せ問題)
- NIST Atomic Spectra Database(元素の発光スペクトル)