危険物保安統括管理者

最終更新日: 2026-07-23

危険物保安統括管理者

制度の目的と判断単位

(1) 危険物保安統括管理者は、大量の第4類危険物を取り扱う事業所で、危険物施設全体の保安を統括する者です。個々の施設だけでなく、同一事業所に設置された指定施設を単位として判断します(消防法第12条の7)。

対象となる指定施設と数量

(2) 対象は第4類危険物を取り扱う指定施設です。貯蔵所、給油取扱所販売取扱所などはこの制度の指定施設に含まれません(危険物の規制に関する政令第30条の3)。

指定施設第4類危険物の数量危険物保安統括管理者
製造所指定数量3,000倍以上必要
一般取扱所指定数量3,000倍以上必要
対象となる特定移送取扱所指定数量1倍以上必要
上記以外の製造所等この制度の対象外

(3) 製造所一般取扱所については、同一事業所の指定施設で取り扱う第4類危険物の数量を合計して3,000倍以上になるかを判断します。例えば、対象となる製造所1,800倍と一般取扱所1,200倍を同一事業所に設置する場合は、合計3,000倍となるため対象です。

(4) 移送取扱所はすべてが指定施設になるわけではありません。対象となるのは、長距離または高圧の配管を有する特定移送取扱所のうち、省令・告示で除外されないものです。その数量基準は指定数量、すなわち1倍以上であり、3,000倍ではありません(危険物の規制に関する規則第47条の4・第47条の5)。

指定施設から除かれるもの

(5) 次のものは、危険物保安統括管理者の対象となる指定施設から除かれます。

区分主な除外
一般取扱所ボイラー等での消費、車両固定タンクへの注入、容器への詰替え、油圧・潤滑油循環装置等での取扱い
製造所移送取扱所一般取扱所鉱山保安法が適用されるもの(規則第60条第5号)
移送取扱所特定移送取扱所以外のもの、または告示で定める一部の特定移送取扱所

危険物施設保安員の除外にある「火薬類取締法が適用される製造所一般取扱所」は規則第60条第6号ですが、危険物保安統括管理者の除外は同条第1号から第5号までを引用しているため、同じ範囲ではありません。

選任する者と届出

(6) 危険物保安統括管理者には、当該事業所で事業の実施を統括管理する者を充てます。危険物取扱者免状や6か月以上の実務経験は、法定の選任要件ではありません。

(7) 危険物保安統括管理者を選任または解任したときは、遅滞なく市町村長等へ届け出ます。事前の認可を受ける制度ではありません。

根拠:消防法第12条の7危険物の規制に関する政令第30条の3危険物の規制に関する規則第47条の4から第47条の6

危険物保安統括管理者に関する問題