危険物の手続・保安体制・運搬

最終更新日: 2026-07-15

危険物の手続・保安体制・運搬

危険物規制では、同じ「承認」「許可」「届出」でも、手続の相手方と時期が異なります。また、施設内の貯蔵・取扱い、車両等による運搬、移動タンク貯蔵所による移送は別の制度です。主体・期限・数量条件を組み合わせて整理します。

許可・承認・届出

  • (1) 指定数量以上の危険物を製造所等以外の場所で仮に貯蔵し、または取り扱うには、所轄消防長または消防署長の承認を受け、期間を10日以内としなければなりません。10日以内でも承認は必要です(消防法第10条第1項ただし書)。
  • (2) 製造所等の変更工事中に仮使用できるのは、変更工事に係る部分以外の全部または一部です。市町村長等の承認を受ける必要があり、申請には変更工事中に講ずる火災予防上の措置を記載した書類を添付します(消防法第11条第5項)。
  • (3) 製造所等の譲渡または引渡しがあったときは、譲受人または引渡しを受けた者が許可を受けた者の地位を承継し、遅滞なく市町村長等へ届け出ます。新規の設置許可を取り直す制度ではありません(消防法第11条第6項・第7項)。
  • (4) 製造所等の用途を廃止したときは、その所有者、管理者または占有者が、廃止後遅滞なく市町村長等へ届け出ます。事前承認ではありません(消防法第12条の6)。
  • (5) 無許可変更、完成検査前の使用、位置・構造・設備の適合命令違反、保安検査義務違反は、許可取消しまたは期間を定めた使用停止の対象になり得ます。一方、貯蔵・取扱基準の遵守命令違反、危険物保安統括管理者危険物保安監督者の未選任等は、期間を定めた使用停止の対象です(消防法第12条の2)。

検査・点検と保安体制

事故・指定数量未満

  • (11) 製造所等で危険物の流出その他の事故が発生したとき、所有者・管理者・占有者は直ちに応急措置を講じます。事故を発見した者は直ちに消防署等へ通報します。応急措置が講じられていないときは、市町村長等が措置を命ずることができます(消防法第16条の3)。
  • (12) 事故時の応急措置命令に違反した者は、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です。保安検査を受けないことや、定期点検記録を作成・保存せず、または虚偽記載することには、30万円以下の罰金または拘留が定められています(消防法第42条・第44条)。
  • (13) 指定数量未満の危険物の貯蔵・取扱いと、その場所の位置・構造・設備の技術基準は市町村条例で定めます(消防法第9条の4)。ただし、危険物の運搬基準は指定数量未満にも適用されるため、「指定数量未満なら消防法令上の基準が一切ない」とは言えません(消防法第16条)。

運搬・移送

出典・参考

※2026年7月14日時点の現行法令を確認しています。施設の構造、危険物の性質、保安措置等による特例があるため、問題文に特例の指定がない場合は一般基準を扱います。

危険物の手続・保安体制・運搬に関する問題